「最近、髪のツヤがなくなって、なんとなく疲れて見える……」
「ヘアカラーの色落ちが早くなった?」
そんなふうに感じはじめたのは、もしかしたら、春〜初夏の”見えないダメージ”が積み重なっているせいかもしれません。
実は、紫外線が本格的に強くなる前のこの時期こそ、髪へのダメージが最も見過ごされやすい季節あ。
肌には日焼け止めを塗るのに、髪のUVケアはついつい後回し——そんな方がとても多いのです。
90年以上、美容のプロとして髪と向き合ってきたハラが、春〜初夏に髪が傷む理由と、ケア方法をわかりやすくお伝えします。
今日から少し意識を変えるだけで、髪のコンディションが変わってきますよ。
春〜初夏、髪が傷む「見えない敵」は4つある
「紫外線で肌が焼けた」という感覚はわかりやすいですが、髪へのダメージは痛みもかゆみもなく、気づかないうちにじわじわと蓄積します。この時期に髪を傷める主な原因を整理してみましょう。
① 紫外線——春は特に「UV-A」に要注意

紫外線は大きくUV-A(長波長)とUV-B(短波長)の2種類に分かれます。
夏の日焼けで肌が赤くヒリヒリするのは主にUV-Bの仕業ですが、春〜初夏に特に警戒が必要なのはUV-Aです。
🌞 UV-Aってどんな紫外線?
UV-Aは「生活紫外線」とも呼ばれ、波長が長いため、雲も窓ガラスも通り抜けるのが特徴です。
曇りの日も、室内にいる日も、気づかないうちに浴び続けてしまいます。
肌に対してはコラーゲンやエラスチンを破壊してシワ・たるみを引き起こすなど、じわじわと深部にダメージを与えます。急な炎症が起きにくいぶん「焼けた実感」がなく、ダメージに気づきにくいのです。実は、髪は肌以上に無防備な状態で紫外線を受けています。
髪への影響としては、キューティクルの表面を傷め、タンパク質(メラニン含む)を変性させることで、パサつき・ごわつき・カラーの色落ちが加速します。
「まだ涼しいから大丈夫」という油断が、実は最も危ない。冬よりUV-Aが2倍近く増える3月から、すでに対策をはじめることが大切です。
なお、日焼け止めに表示されている「PA値」がUV-Aへの防止効果を示します(+の数が多いほど効果が高い)。
PA++++のアイテムを選ぶことが、春〜初夏ケアの基本です。
② 花粉——ピークはいつ?髪への意外な影響も

花粉は静電気を帯びた髪に付着しやすく、そのまま放置すると頭皮の炎症・かゆみ・フケの原因になることも。
外から帰ったときに「なんとなく頭皮がかゆい」と感じる方は、花粉の影響かもしれません。
花粉の飛散ピーク(主要地域の目安)花粉症の患者の約7割の原因と言われるスギ花粉は、全国的に2月〜3月がピークで5月頃まで続きます。続いてヒノキ花粉は3月下旬〜4月がピーク(6月頃まで飛散)。関西では特にスギ・ヒノキの花粉量が3〜4月に集中します。
さらに、スギ花粉症の方の約70%はヒノキ花粉症を併発しているとされており、3月〜5月まで断続的にピークが訪れることになります。「やっと落ち着いた」と思ったところで次の波が来る——それがこの時期の特徴です。
③ PM2.5と黄砂——「通年問題」だけど春が特にしんどいワケ
PM2.5(微小粒子状物質)は1年を通して大気中に存在していますが、3〜5月は濃度が上昇しやすい季節です。偏西風の影響で中国大陸からの越境汚染が増加するためで、国内の発生源(排気ガス・工場の煙など)に加えて濃度が高まります。
さらに同時期に飛来するのが、黄砂(3〜5月がピーク、4月頃が最多。黄砂の粒子にはPM2.5が付着して運ばれることも多く、「花粉+黄砂+PM2.5の三重苦」が春ならではの過酷な環境を生み出しています。
「なんとなくこの時期は頭皮の調子が悪い」という実感がある方は、これが原因のひとつかもしれません。
④ 乾燥と湿度の「揺らぎ」

春は晴れた日の空気の乾燥と、雨の日の高湿度が交互にやってきます。この湿度の急激な変動は、髪の内部水分バランスを崩し、うねりやクセを強めたり、まとまりにくくなったりする原因になります。
こんなサインが出たら、ダメージが蓄積しているかも
春のダメージはゆるやかに進行するため、気づいたときには状態が悪化していることも。
以下のようなことが気になりはじめたら、春〜初夏のダメージが出始めているサインです。
早めのケアで取り戻しましょう。
✓ 以前より髪がパサつく、広がりやすくなった
✓ ヘアカラーの色落ちが早い、くすんできた
✓ ブラッシングのときに静電気が起きやすい
✓ 髪がごわごわしてまとまらない
✓ 外から帰ると頭皮がかゆい・ムズムズする
✓ 抜け毛が増えた気がする
✓ 分け目やトップのボリュームが気になってきた
一つでも思い当たるなら、今日からケアを見直すよいタイミングです。
春の髪ダメージは「見えない要因」が重なっている
- 春は特にUV-Aが急増し、曇りの日や室内でも髪に影響を与える
- 花粉は3〜5月にピークがあり、頭皮トラブルの原因にもなる
- PM2.5や黄砂は春に濃度が上がり、花粉と重なることで負担が大きくなる
- 乾燥と湿度変化により、髪の水分バランスが乱れやすい
- これらが重なることで、パサつき・ごわつき・色落ちなどにつながる
春の髪ダメージは、気づかないうちに進行するのが特徴です。
次は、具体的にどんなケアをすればよいのかを見ていきましょう。
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