「またここ…」白髪が同じ場所に繰り返し生えるのは、なぜ?

鏡を見るたび、決まって同じところで見つかる白髪。
「またここ……」と、ちょっとため息が出てしまう——そんな経験、ありませんか。

実はその“いつも同じ場所”には、ちゃんと理由があります
この記事では、なぜ白髪が同じところから繰り返し生えるのかをひもときながら、こめかみ・分け目・つむじといった部位ごとの背景、あなたの“白髪タイプ”、そして今日からできるケアのヒントまでお届けします。

なぜ、いつも同じ場所から生えるの?

髪の色は、毛穴の奥にある「色素細胞」がメラニンという色素をつくり、生えてくる髪に少しずつ渡すことで生まれます。
この色素細胞は、いわば、“色をつくる職人さん”
そして職人さんを送り出す「予備のスタッフ(色素幹細胞)」が、毛穴ごとにスタンバイしています。

イメージとしては、一つひとつの毛穴が、それぞれ小さな工房を持っているような感じ。
ある工房でスタッフが減ったり、はたらきが鈍ったりすると、その毛穴からは色のつかない髪=白髪が続けて生えてきます。
だから「いつも同じところ」から出てくるんですね。

逆に、はたらきが一時的に鈍っているだけなら、またその毛穴から黒い髪が生えてくることも。
白髪は一本ごとに毛穴のなかの状態が違うと考えられていて、外側から見分けるのは難しいものです。

そして、この“工房”にかかる負担は、頭のどこかによって少しずつ違います。
紫外線が当たりやすい、血のめぐりが滞りやすい、摩擦を受けやすい
——こうした差が、「生えやすい場所」の偏りを生んでいると考えられます。

場所別・白髪が生えやすい理由

ここからは、気になりやすい場所を一つずつ見ていきます。
ただし、白髪の出方は本当に人それぞれ。
「この場所=この原因」と決めつけられるものではなく、あくまで“傾向”として読んでみてくださいね。

こめかみ

こめかみ(耳の上のあたり)は、白髪に最初に気づきやすい定番の場所。
顔まわりで視界に入りやすいうえ、目の疲れやストレスの影響を受けやすいとも言われます。
パソコンやスマホを見る時間が長い毎日だと、ここから気になり始める方は少なくありません。

生え際

顔まわりの生え際は、自分の目にも人の目にもつきやすい場所。
皮脂や汗がたまりやすく、紫外線も浴びやすいので、コンディションの影響が出やすいエリアです。
少しの本数でも目立ちやすく、いちばんご相談の多い場所でもあります。
生え際白髪の記事でくわしくまとめています。

分け目

いつも同じところで分けていると、その分け目には地肌が露出し続けます。
頭のなかでもいちばん紫外線を直接浴びやすく、乾燥もしやすい場所。
多くの美容室とお取引するなかでも、「分け目の白髪」のご相談はとりわけよく届きます。
ときどき分け目の位置を変えてあげると、負担が一点に集中しにくくなります。

頭頂部

頭のてっぺんも、分け目と同じく真上から紫外線を受けやすい場所。
しかも自分では直接見えないので、「気づいたら増えていた」となりがち。
紫外線対策と、たまに鏡でうしろをチェックする習慣が、静かな味方になってくれます。

前髪

前髪は顔の印象を大きく左右する位置。
ほんの数本でも気になりやすく、生え際や分け目とも重なりやすいエリアです。
気になってつい引っぱったり、手で触れたりする癖があると、その刺激が毛穴の負担になることも。
そっと扱ってあげたい場所です。

つむじ

つむじは頭頂部の渦のあたり。
紫外線が当たりやすいうえ、角度的に自分では確認しづらい“死角”です。
人から指摘されて初めて気づいた、という声も。
分け目とあわせて、ときどきチェックしたいポイントです。

後頭部

後頭部は、いちばん見えにくい場所。
血のめぐりが滞りやすく、肩や首のこりの影響を受けやすいエリアと言われます。
加えて、寝ている間の枕との摩擦も刺激のひとつ。
気づきにくいぶん、シャンプーのときに指の腹でやさしくほぐしてあげるのがおすすめです。

「ここの白髪は◯◯のサイン」って、どうなの?

「こめかみは目の疲れ、頭頂部は胃腸、後頭部は腎臓のサイン」
——こういう話、一度は耳にしたことがあるかもしれません。

これは東洋医学の考え方に根ざしたもので、体全体のめぐりや調子と髪・頭皮を結びつけて見る、昔から大切にされてきた知恵です。
実際、「気になる不調と白髪の場所が重なっていた」と感じる方もいて、体を一つのつながりとしてとらえる視点は、日々のケアを見直すきっかけにもなります。

いっぽうで、現代の研究からも、白髪と体の状態のつながりは少しずつ見えてきています。
たとえばストレス。
2020年のハーバード大学の研究では、強いストレスがかかると、色をつくる“予備のスタッフ(色素幹細胞)”が一気に使い果たされ、白髪につながることが示されました(動物実験での成果)。
ビタミンB12や鉄・亜鉛といった栄養が足りないときも、影響すると言われています。

東洋医学と現代の研究、切り口は違っても、「髪は体全体の調子とつながっている」という点では、どちらも同じ方向を向いているのかもしれません。

イメージとしては、庭のお手入れに近いでしょうか。
土づくりや水やり(=体全体の調子)が行き届かないと、庭全体が元気をなくす。
そのうえで、日当たりが強い場所や乾きやすい場所(=紫外線・血のめぐり・摩擦)から、先に変化が出てくる。
白髪も、“全身の調子”と“その場所ならではの環境”が重なって、生えやすさに差が出る——そう考えると、すっと腑に落ちてきます。

もし短い期間で急に増えた、白髪以外の不調も気になるというときは、まれに体の病気が背景にあることも。
そんなときは自己判断せず、一度医療機関で相談すると安心です。
白髪にまつわる話は、白髪のウソ・ホント13選でもいろいろな角度から取り上げています。

場所からわかる、あなたの白髪タイプ

ここまでを踏まえて——
あなたが気になっているのは、どのあたりですか?
生えやすい場所は、大きく3つのタイプに分けられます。
いちばん心当たりのあるものを選んでみてください(複数あってもOKです)。

① 紫外線・乾燥タイプ|気になる場所:分け目・頭頂部・つむじ

地肌が出やすく、真上から紫外線を浴びやすい場所が中心のタイプ。
乾燥もしやすいエリアです。

今からできるケア:外出時は帽子や日傘で紫外線をブロック。
分け目はときどき位置を変えて、負担を一点に集めない。
分け目やつむじの地肌が気になってきた方は、白髪と薄毛の記事もあわせてどうぞ。

② 疲れ・刺激タイプ|気になる場所:こめかみ・生え際・前髪

顔まわりに集中しやすく、目の疲れやストレス、触りすぎの刺激が影響しやすいタイプ。

今からできるケア:画面を見続けたら、こまめに目を休める。
前髪や生え際は、引っぱらず・こすらず、やさしく扱う。

③ めぐり・摩擦タイプ|気になる場所:後頭部

見えにくいうしろが中心で、血のめぐりの滞りやこり、枕の摩擦の影響を受けやすいタイプ。

今からできるケア:シャンプー時に指の腹で後頭部をやさしくほぐす。
枕カバーを、摩擦の少ないなめらかな素材に変えてみるのもひとつ。

ぴったり一つに収まらなくても大丈夫。
「自分はここが多いな」という感覚が、次のケア選びの入り口になります。

場所別・毎日のケアのヒント

タイプが見えてきたら、あとは毎日のケアに少しずつ取り入れていくだけ。
白髪を完全に止めることはできませんが、頭皮の環境を整えておくことは、これから生えてくる髪にとって心地よい土台づくりになります。
予防の考え方は、白髪予防の記事にもまとめています。

どのタイプにも共通して大切なことは、頭皮そのものを健やかに保つこと。
とくに、うるおいが不足しがちな紫外線・乾燥タイプの方や、根元のボリュームが気になる方に、心強い味方になってくれます。

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さらに、頭皮に皮脂や汚れがたまったままだと、せっかくのケアも届きにくくなってしまいます。
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まとめ|白髪の“場所”を知って、今日からできること

白髪が生えやすい場所には、紫外線・血のめぐり・摩擦・気づきやすさといった、それぞれの理由がありました。
「この場所はこういう理由があるんだ」と知っておくだけで、毎日のケアとの向き合い方は少し変わってきます。

白髪は一日で大きく変わるものではありませんが、頭皮を健やかに保つ習慣は、じわじわと差になっていくもの
今日からできるケアを、無理なく取り入れてみてくださいね。

なお、ケアと並行して「今ある白髪をどうするか」も大切なテーマ。
今すぐ目立たなくしたいなら白髪染め比較セルフ白髪染え、いっそ割り切って楽しむなら白髪を活かすも、あなたに合った選択肢を見つけるヒントになります。


監修:ハラ株式会社 1927年創業。まもなく創業100年を迎える美容・理容・エステサロン向け専門商社。全国の理美容師とともに髪の現場に寄り添い続けてきた経験をもとに、一般の方向けのヘアケア情報を発信しています。


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